■2008年03月25日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
実は2年目の1998年エンジェルスは
終盤までプレーオフ進出争いを繰り広げたが、マリナーズ戦で 僕が打たれてしまい、決定的な敗北を喫してしまった。 当時のマリナーズは本当に強かった。(略) 打たれたその日は、クラブハウスで相当落ち込んだ。 責任を感じていたのだ。そうしていると、 ブルペンのボスとも言うべきトロイ・パーシバルと 先発の柱であるフィンリーが僕のことを呼びにきた。 しばかれる、つまり怒られるんじゃないかと思った。 ところが、ぜんぜん違った。 ふたりは、こう言葉をかけてくれたのだ。 「シゲ、なにを落ち込む必要がある。 今年、ここまでチームが頑張れたのは、お前のおかげなんだ。 だからこんな日はメディアを相手にする必要なんてない。 よくやったじゃないか。さあ、飲もう」 泣いた。このときばかりは泣いた。
まゆの感想
さらに、長谷川投手は、2003年、
マリナーズ(長谷川投手は2002年マリナーズに移籍)が 優勝争いに踏みとどまっていたとき、今度はエンジェルスに サヨナラ本塁打を打たれて負けてしまい、 優勝の芽がたたれてしまったことがあるそうだ。 そのときも、仲のよかった先発投手のライアン投手が 長谷川投手にアイスクリームを食べながら、こう声をかけたそうだ。 「シギー(長谷川投手はこう呼ばれていた)、 一緒に帰らないか」と、さりげなく。 昨今は、人間のよくない面ばかりが強調され、 がっくりきたり、切なくなることが多い。 しかし、私は、こんな人間の、 心のこもったやさしさや思いやりのある一言が、 人を救うこともあると思うし、 明日へ向かわせる力になることもあるし、 やさしい気持を取り戻すきっかけになることもある、 と信じている。 そして、誰かが本当に落ち込んでいるとき、 それに塩をすり込むような人間ではなくて、 その人が力を取り戻すことが出来るようなことばを かけてあげられる、そういう人間でありたいと思う。 |
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