■2007年09月10日の「今日のことば」■
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「今日種をまいたら、明日どんな見返りがあるの?」
と質問する人がかならずいる。 だが、明日得られる見返りは、 「水を吸ってふくらんだ種」でしかない。 今日まいた種が収穫となるのは、ずっと後なのだ。 いま種を植えれば、実りが刈り取れるのは 4ヶ月後になるだろう。 自給自足の時代には、人々もこの考えをすぐに理解できた。 しかしインスタントヌードルで食事をすませる時代では、 それも難しい。 フレッドは言う。 「ちゃんとした職につけたらまじめに働くよ。 皿洗いの仕事なんか、まじめにやってられるか」 それはちがうぞ!フレッド!(略) まず努力ありきで、収穫はそのあとだ。 この順序を入れ換えることはできない。
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種をまかずに、収穫のことばかり考える人もいれば、
種をまいても実にならないと考え、種をまかない人もいる。 また、せっかくまいた種が実になるのを待てない人もいる。 種をまきすぎて、手に負えなくなる人いるし、 充分な実りを得る人もいる。 しかしどうであれ、種はまかなければ収穫できない。 そして、残念だが、まいた種は、 全部が全部、収穫に結びつくとは限らない。 もしかしたら、芽が出ないこともあるし、 出た芽が虫に食べられてしまうことだってある。 大切に育てなければ、芽が出たってダメになる。 充分に太陽の光をあて、水をやらなければ枯れてしまう。 しかし…そうやって苦労して育て、 いったん収穫できるとなれば、 1つの種から、多くの実を得ることができる。 そしてさらに、多くの次の種を取ることもできるのだ。 つまり、1つの種が1つの種以上になるのだ。 自分がまいた種は、 今はまだ土の中かもしれないし、 もしかした芽が出てきた段階かもしれない。 もう少しで収穫できるかもしれない。 今、まいてある種を大切にしてみよう。 そして、まだまいてないなら、 せっかくだから、種をまいてみよう。 きっと、何かの花は咲き、実はなると信じて。 |
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