■2007年04月26日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
人と違うことが個性ではない。
「個性」と言うと「何か人と違ったことをするのが個性だ」 というふうに思う人がいるんですが、そうではありません。 みんなが静かにしているときに立ち上がって叫んだら、 その人は個性的であるとか、そういうふうに ちょっと思い違いをしている人があります。 ところがそんなことはなくて、みんなと同じでも 「個性的」でありうるわけです。 これは、個性ですからその人によって違うわけですけれど、 非常に簡単な言い方をすると、 わりあいにみんなと合うタイプの個性を持っている人と、 みんなと合わない個性をもっている人とがあるんじゃないか。 それから、その時代に合う個性をもっている人と、 時代に合わない個性をもっている人とがあるんじゃないか、 というふうに私は思っています。(略) この時代に、環境に、周囲に合わせながら、 なおかつ出てくるものが個性だと思いますね。(略) 個性というのは他人とどう違うかということではなくて、 自分のものですから、自分がその上に どっしりと立っておられるかどうかです。
まゆの感想
今日も、河合隼雄さんの本からのことばです。
「個性」を人と違うことだと、勘違いしている人がいると いう話をされています。 私も、「個性」は、他人と比較するものでなく、 他人との違いを強調することではなく、 にじみ出てくるものだと思っています。 無理やりに「個性的だろう」と表すものでなく、 隠したくても自然ににじみ出てくるもの、 そして、それに揺るぎがないもの、だと思います。 他人と比較してではなくて、自分の本心から、 (言うかどうかは別にして) 「これが、私です」と言えるものを持っているかどうか、 「私はこれでいい」と言えるものを持っているかどうか、 そんなことが基盤にあるように思います。 自分をしっかりと持って、自分を受け入れ、 1人の人間として、大地に足をついて生きていれば、 キラリと光る個性は生まれ出てくるもの、 そんな感じがしています。 |
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