■今日の「おすすめ本」■
2010年3月31日
- タイトル
- 「抜く」技術
- 著者
- 上原春男
- 出版社
- サンマーク出版 (2005/11/15)
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
仕事で成果を出し、常に成長し、自分らしく生きていくためには、
ただ「押す」だけでなくて「力みを抜く、身を引く、無駄を省く」
ことが大切で、その「押す」と「引く」という2つの力を上手に
使い分けるヒントなどを教えてくれます。
著者はこう言っています。
「戦後、消費が美徳の社会に変るにつれて、「私を抜く」よりも
「私を押し出す」ことをよしとする考え方が主流となり、自分
は勘定に入れず相手に道を譲るどころか、われ先にと列へ割り
込むような人がふえてきました。
いい学校、いい会社へ入り、人より先んじ、人より多く所有し
損得でしか価値を測らない。そんな「押し」の強い人間を
「勝ち組」と称するような社会ができあがったのです。
しかしそれはまた、妙に肩に力の入った、息苦しい、余裕に
乏しい社会でもあります。(略)
むろん抜くといっても、単なる手抜きとは違います。がむしゃら
に押す経験があって初めて、抜く力の加減や感覚も養われる。
そんな絶妙な「抜き」のある商品は売れますし、そんな組織は
成長します。
そして、そんな人間には大きな魅力があるのです」
例えば、こんなことが書かれています。
○より強く押すための引く技術
○生命も力をゆるめることで生まれてくる
○生活の中の「すき間」は生きやすさのコツ
○「我という力み」をいかに抜くか
○商品陳列は「何を並べないか」を考える
○力を絶妙にかわした先人たちの知恵
○人間は成長すればするほど力みが抜ける
○逆境でこそ周囲に礼を尽くす「引く姿勢」
久しぶりに読んだ「大人の考え方、生き方」といった本で、
私はとても好きな本です。おすすめの一冊です。
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
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私がチタンを多くの素材に使ったとき、 日本にはまだ一トンくらいしかない時代でした。 なんでそんなに高価なものを使うかと あちこちから非難されましたが、 | この本が出版されたのは、2005年。 17年前のことですが、その頃から、 上原さんは、捨てたり、押す商品ではなく、 「無駄を出さない再利用型の商品 で | 2022-07-11 |
「入り口ではなく出口から発想」 「前からではなく後ろから物事をみる発想」 とてもいいましょうか。 あふれるもの、漏れるもの、捨てるもの、 出て行くもの、 | 例えば、こんな事例が書かれています。 「たとえば資料整理もストックするばかりで、不要なものを 捨てないと、結局、必要なものを探し出せなくなってしまうし、 | 2010-05-12 |
(逆風期、低迷期、結果がでなくて) 落ち込んだときこそ、一生懸命に仕事をすること。 いつにもまして仕事に打ち込むことで、 自分の弱った気持ちを立て直すので | 落ち込むと、すべてがダメで、 これから先もうまくいかないように思えて、 暗い気持ちに陥りがちだ。 さらに、こんなときに、あれこれと考えると、 よくないこ | 2008-09-16 |
動機が善なら、 断固として言うべきは言い、やるべきはやる。 そういう気構えが必要なのです。 そうした駆け引きなしの 真っ向勝負で押して行くことも必要 | この本では、「動機が善なりや」と自分に問うて、 正義がこちらにありと思えば、臆することなく 思うところを主張することも大切だと言っています。 つまり、自分 | 2008-07-17 |
呼吸は吐くことだけで成り立つものではありません。 吸う作業もしなくてはならない。 吐くと吸う、2つの作業がセットになって安定的に 繰り返されることで、初め | さらにこの本では、こう言っています。 「押す力と引く力の2つのバランスが大切である理由は、 押す力があって初めて引く技術が生きてくるからです。 何 | 2008-06-24 |
車のハンドルには「あそび」が不可欠です。 あそびがないと「余裕」がありません。 余裕がないと「危険」です。 このように「安全なもの」「丈夫なもの」には、 | アローアンス…あそび、余裕、余白、柔軟性、 大事だなぁと思う。 例えば、自分がめいっぱいだと余裕がなくて、 何かとギクシャクしたり、イライラして、 | 2008-06-23 |