■2025年03月14日の「今日のことば」■
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![]() 「不全感」が まったくないという人の方が少ないのです。 極端に言えば、多くの人はなにかしらの 不全感を抱えているものです。 例えて言えば、私たちは、 私的領域という海に浮かぶ小舟のようなものです。 船の上では文化的な生活ができますが、 しけがくれば波をかぶり、少しバランスを崩せば すぐに海に転落してしまう。 そんな微妙なバランスの上にあるのが、 私たち人間の実際の姿だということです。 人間が本来「まともで立派な存在だ」 というのは大きな間違いです。 まともなのが本来ではなく、 心身を安心安全に支える基礎、 そして社会的な位置と役割などの環境がそろって かろうじてまともで「安心して」いられる というのが実際のところ。 まともでいても、波が大きくなれば、 水をかぶってしまうような不安定な中で、 私たちの人格は成り立っているのです。
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意識している人もいれば、
無意識の人もいると思いますが、 多くの人は「不全感」を心のどこかで 抱えているように思います。 そして、その「不全感」を、補ったり、 なんとかしようとして、頑張ったりするし、 努力もするのだと思うのです。 また、その「不全感」を、 認めたくないばかりに、隠そうとして、 偉そうにしたり、意地をはったりして 「不全感」など持ってないかのように、 振る舞ったりもするのだと思うのです。 さらに、その「不全感」に負けて、 力をなくし、周囲との距離をとり、 自分を卑下してしまう人もいます。 そんな、みんなが持ってるだろう「不全感」! みんなが持っているとしたら、 その「不全感」とどう向き合うかは自分しだい。 せっかくなら、「不全感」をパワーとするべく 開き直って、気楽に前向きに、 向き合っていきたい、かな。 完全な人なんていないんだしね。 |
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