■2023年04月28日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
一ヶ月前の出来事はすっかり忘れているのに、 「昔はよかった」「私の若い頃はね…」など 何十年も前のことほど、よく覚えている 高齢者は少なくありません。 一般的に人は、直近の出来事ほどよく 覚えているものですが、高齢者自身の 「自伝的記憶」だけは例外です。 自伝的記憶とは、 10代後半から30代前半までの 出来事をよく思い出す現象のことで、 30代後半以降のことは それほど思い出しません。 この若い頃の記憶を最も思い出す現象を 「レミニセンス・バンプ (自伝的記憶のこぶ、隆起)」 と言います。 なぜ、これが起こるのかというと、記憶には、 「強い感情をともなう出来事ほど忘れにくく、 何度も思い出しやすい」という 特徴があるからです。 (子育て中の話を)繰り返すのは、 一生懸命子育てをした頃の記憶がとても大切で、 お子さんへの優しい愛情をともなう 出来事だったからではないでしょうか。
まゆの感想
そのほか、高齢者が
同じ話を繰り返す理由として考えられるのは、 話題にできる目新しい体験が少ないと いうこともあるそうです。若い人に比べ、 新しい出来事がそうあるわけでもないので、 家族との会話にも困り、昔の思い出、思いを 何度も話してしまう、らしいのです。 ついつい、毎回同じ話をする家族に、 「またその話?何度話せば気がすむの? もう何万回も聞いたよ~」 などと、顔をしかめてさえぎりがち。 きっとその話に、強烈な感情(よいも悪も)が 伴っていたのでしょうね。 例えば、子育てがすっかり終わったのに、 「子育て中に、あなたに手伝ってもらえなかった、 (子どもを産むとき協力してくれなかった) あの時本当に辛かったのに…」なんて、 何度も言われたり、突然言われたりして、 「今頃、なんで?」と戸惑う男性の話を よく聞きますが「レミニセンス・バンプ」が 起きているのかもしれません。 だって、この 「レミニセンス・バンプ」現象、 高齢者だけではなく、45歳以上の人なら、 誰にでも起こる現象だそうですから。 もし、こんな現象にであったら、 怒ったり、さえぎらず、その話題をキッカケに 話題を広げていくとよいそうです… と、わかっていても、正直、 なかなかできないですけど、ね(ため息) でも… 明日は我が身! 同じ話を何度もしないように、 気をつけていこうっと。 |
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