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■2017年02月16日の「今日のことば」■

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「今日のことば」

老年こそ「新人」の気持ちで。

せっかくの老後を迎えたのです。
時間はありあまるほどあります。
多少スピードが落ちますが、その分安全運転になります。
多少は、冒険心で臨んでもいいんじゃないでしょうか。(略)

老人はなにごとも「心機一転」で臨みたいですね。
それでなくとも、おのずと旧式を懐かしみ、
新規を毛嫌いするのです。

これまでの「成功」や「権威」を当てにせず、
「新人」として参入するという
心意気を持ちたいものです。



出典元 ヒルティ 老いの幸福術
おすすめ度 ★★★★☆  ※おすすめ度について
著者名 鷲田小彌太

まゆの感想
この本は、スイスの哲学者ヒルティの「幸福論」を元に、
日本の哲学者の鷲田さんが、老後をどう生きるのが幸せか、
というテーマで書かれたものです。

ヒルティは、晩年になっても
「仕事から退いて、子や孫となに不自由ない暮らしを楽しむ」
などと言う考えを持たず、死の直前まで、つねに新規な仕事に
挑戦していて、死ぬまで仕事をしたほうがいいという考え方で、
最期まで、生き生きとして若々しかったそうです。
鷲田さんも同様なようです。

その鷲田さんが「老人会」で講話をしたときのこと。
「老人は「働き続ける」だけでなく、ボランティアをすべきだ」
と話したところ、こんなブーイングと反論にあったとか。

1.自分たちは、長いあいだ働いてきたのだ。
  家族はもとより、社会あるいは国から感謝されてしかるべき。
2.「ボランティア」なんて、論外だ。
  自分たちこそ「ボランティア」の対象者である。

予想はしていたものの、あまりの「正直さ」に驚いたそうです。
感謝されること、ボランティアしてもらうことを求める生き方、
感謝しつつ、仕事やボランティアなどもしながら生きること、
どちらが、ぶつぶつ文句を言わず、豊かで生き生きとし、
周囲からも受け入れられるか…

と、そんなことを考えつつ、年を重ねるごとに「心機一転」、
新人の気持ちでいろいろなことにチャレンジするのはいいな、
そのほうが楽しそうでいいな、そうしていきたいと思ったのでした。
あ、無理なくね(笑)

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