■2017年01月30日の「今日のことば」■
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![]() 充実して生きたい、充実した人生を送りたい。 そう願わない人はいません。 しかし、願っていながら心に虚しさを抱えて生きているのが、 現代人ではないでしょうか。 なぜ、こころを虚しくしているか。 仏教の教えにその答えがあります。仏教では、 自分のために他人を犠牲にする生き方を戒めています。 それが人間らしい生き方から離れたものだからです。(略) では、人間らしい生き方とはどのようなものでしょう。 「利他を実践する」こと。 仏教はそう教えています。 利他の実践とは、他人のために行動する、ということです。 「自分の人生なのだから、まず、自分のために行動するのが まっとうではないか。他人のためは、そのあとの話だ」 そう考えたとしても、責めるにはあたりません。 しかし、実は利他の実践こそ、心を充実させ、 自分の人生を輝かせるのです。
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広島カープの新井選手、堂林選手が、鹿児島最福寺で
護摩行を行ったことが話題になりましたが、その最福寺の 池口住職は、さらにこんな話をしています。 「最福寺では言動にさまざまな問題のある若者を預かっています。 彼らに共通しているのは、こころの虚しさです。 自己中心的で他人を慮る(おもんぱかる)ことをしない。 何かに取り込もうとい積極的な姿勢がない。 自分をとり巻くひとにも環境にも関心を持たない。 そんな彼らはからだもこころも、とまった状態にあります。 わたしは彼らに、まず、毎朝の寺の境内のそうじを命じます。 もちろん、それまでの生活でそうじなどしたことがない、 という若者がほとんどですから、不満タラタラで 仕方なくほうきを手にするというあんばいです。 しかし2週間、3週間すると、彼らは変わってきます。 態度から「嫌々やっている」よいう様子がなくなり、 表情から不満の影が消えるのです。 決まった時間がくると、すでにほうきを手にした姿がみられます。 なぜ、こんな変化が出てくるのでしょうか。 彼らは「やるべきことがある自分」 「役に立っている自分」「必要とされている自分」に気づき、 自分の行動に心地よさを感じるようになるのです。 その実感は、彼らを変えずにはいません」 虚しさを感じず、充実して生きて行くていくには、 「やるべきことがある自分」「役に立っている自分」 「必要とされている自分」を、自分自身で感じられること、 とても大切なのではないかと思います。 そのためには「利他を実践する」(ただし、押しつけでない利他) ことですね。 |
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