■2016年09月16日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
人の一生なんて結局、 三分の二くらいは運で決まっちゃうものだろうな。 生きていられれば、それで充分なんです。 寝る間も惜しんで、小さな町工場、 切り盛りしてきました。 あれこれ希望や不満を並べたらきりがない。 一生懸命生きてきて、今も生きている。 充分です。 小野 信保(おののぶやす 大正十年生まれ 品川区在住)
まゆの感想
フォトグラファーの富本さんは、
「あのじいさん、ばあさん、今までどうやって生きてきたんだろう。 不安はなかったんだろうか。 絶望しなかったんだろうか」 ということが無性に知りたくなって、23区の公園を しらみぶつしに回り、お年寄りの姿を見かけては突進して、 写真を撮らせてもらいながら話を聞いてきたそうです。 この本には、その写真と話が載っています。 この取材をしながら、 「人間は生きていける。 間違いなく生きていける。 老人たちの存在そのものが、力強くそう語ってくれているような 気がします。 不思議なもので、この取材を続けているうちに、僕自身、 すっかり精神的に楽になり、将来への不安が減っていくのを 実感しています。 「あまり深刻に考えることはない。 たぶん、なんとかなるだろう」」 と思い、老人たちのたくましい生命力に力をもらったそうです。 淡々とした話と写真にその人なりが表れていて、 「そうか…こうやって生きてこられたんだ、すごいなぁ」 と心に残りました。 その他、 「人生はね、甘いか、酸っぱいか、苦いか。 その都度、味わってみなきゃ分からないし、 実際味わえば、どれも結構悪くはないものよ。 溝口すみ(大正6年生まれ 世田谷区在住)」 などもあり、人生を教わったように思いました。 ぐじゃぐじゃ言わずに、たくましく、 生きていきたいものですね~(笑) |
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