■2016年05月09日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
「ちょっと不健康」という状態、 実は、みんな好きなんです。 「どこか少し具合が悪い」くらいが、 ちょうどいい心地という感じ、わかりませんか?(略) 人間とはおかしなもので、順風満帆で挫折のない 幸せな人生には共感を覚えないし、逆に、 不幸のどん底の人を目の当たりにすると、 少し引いてしまうものです。 「ちょっと不健康」とか 「なんとなく不幸」みたいな、 「よい加減」の方といちばん楽につきあえるのが、人の常。 今の世の中、周囲と衝突せずに楽に生きていくためには、 少し調子が悪いくらいがちょうどいいもの。 そうでないと人間関係が保てません。
まゆの感想
自分の体調で「どこか少し具合が悪い」なんてことを、
話しつつ、現状報告したり、心配を打ち明けたり、 相手の話を聞いたりすること、ってありませんか? 例えば、親しい人に会うと、 「このところ寝不足で…」「胃の調子が悪くて…」 「この間の検診で引っかかって…」「〇〇が痛くて…」 などと話したり、相手から同様のことを話されるなんてこと。 お互いにそんな「ちょっと調子悪い」ことを話すと、 盛り上がったり、ああ自分もそうだ、なんて共感を得たり、 自分の方がまだよかったかなんて、優越感を感じたり(笑) 「今、絶好調で」とか、「今、本当に幸せ~」「すごく元気!」 なんて話から入ると「へぇ~いいね」などとやや冷たく言われたり、 ちょっと浮いたりするので、まずそんな話からは入りませんよね。 また「うんと悪い」ことは、なかなか話せないものですよね。 「どこか少し具合が悪い」は、会話の潤滑油になるばかりでなくて、 共感や「そう、大変ね」などと同情ももらえるかもしれないし、 都合の悪いときには言い訳にもなるので、 実はとても大切な会話のツールなのですね。 また、現実的には「とっても調子がいい日」「絶好調の日」 「すごくうまくいっている」なんてことはそうそうなくて、 「どこか少し具合が悪い」「ちょっとうまくいっていない」 なんてことがごく普通で、だから、 「とても健康」「とっても調子がいい日」「絶好調の日」 「すごくうまくいっている」ことが普通だなんて思い込むと かえって辛いかもなぁ、なんて思いました。 |
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