■2016年03月16日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
トルストイはイヤミや悪口についてこういっている。 「誰かが自分の悪口をいったからといって腹を立てるのは、 まったくナンセンスである。 誰かが「悪口」をいったのなら まずその内容をよく吟味することだ。 その「悪口」が当たっているのなら、 自分の欠点を指摘されたのだから素直に反省すべきであって 全く腹を立てる筋合いはない。 またその「悪口」が、全くの見当違いであるなら、 気の毒なのはそういう間違った考えをもった相手の方であるから、 君は全く腹を立てる必要はない、それどころか 気の毒な相手を哀れと思ってやるべきだろう。 いずれの場合にせよ、つまり「悪口」をいわれたからといって 腹を立てるのは全くナンセンスである」 と。
まゆの感想
文豪トルストイは、イヤミとか悪口を常に言われたそうですが、
こう言い切って(思うようにして)耐えたそうです。 イヤミとか悪口… 自分がいわれるはとてもイヤだし、腹も立つし、 聞くのも、イヤなものですよね… 著者の伊藤さんは、その気持ちの裏を こう教えてくれます。 「「相手がこうしてくれればよいのに」 「もう少し私に礼をもって接すべきだ」など、 一日中、われわれは何かしら、人に対して wishを感じて生きているわけである。 しかし、それをshould(相手はかくするべきだ)に 転じて腹を立ててはならない。 なぜなら、相手もまたその人なりの価値観と感情をもって 行動しているわけだから、その相手の考えや行動がいつも 自分のwishも合致するはずないのである。 それなのにshouldの構えでこちらが接するから 腹が立つのである。 他人は他人、私とは全く別の感情と思考を持った独自性を もった人間なのだから、たとえ親子であれ同僚であれ、 その感情と行動はその人の論理の世界に属することだ、と いわば悟りを開くと良い。 いつも他人の行動や感情が、自分のwishに合致しないと 腹を立てるところから脱皮して、もう少しクールに眺めると 人間関係もずっと楽になるものである」 何かイヤなことを言われても、聞いても、 もうちょっとクールでいくとよさそうですね。 トルストイの言葉も思い出しつつ(笑) |
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