■2015年12月15日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
焦らずに待ってみる。
コミュニケーションがうまくいかない時は、 無理に何とかしようと躍起になるのではなく、 待ってみるというのも大切な解決法のひとつです。 ひなが卵から孵る(かえる)時、外の出る準備が整うと、 ひなは内側から殻をつつきます。 そのかすかな音を捉えて親鳥は外側から殻をつつき 割ってあげます。 ひなが内側から殻をつつく音が「啐(そつ)」(口へんに卒) 親鳥がつつく音が「啄(たく)」 「啐啄同時(そつたくどうじ)」。 両者のタイミングがピタリとあった時に、 物事は変化し、新しいものが生まれるのです。
まゆの感想
※啐(そつ)という字は、古い漢字なので、
変換されて表記されてしまうかもしれません。 口へんに卒という字、になりますのでよろしくです。 禅では、このようなことを話すそうです。 「私たちの先祖は農耕民族として田畑を耕し、大地の実りを得て 暮らしてきました。鍬(くわ)を持ち、土を耕して種をまく。 成長の様子を細かく観察し、水やりや剪定をして雑草を取る。 そうやって、手間暇をかけ、数ヶ月、あるいは一年かけて 作物を育て、自然の恵みをいただいてきたのです。(略) その血を受け継ぐ私たちも、物事をよく観察し、やるべきことを 行いながら時を待つということが本来は得意なはずです。 しかし、意のままにことを進めたいという焦りが先に立ち、 今すぐ結果を出さなければ気が済まないと考える人が 増えている気がします。 特に子どもや部下を育てる時に、この焦りが生まれがちです。 人にはそれぞれ成長の速度や変化のタイミングがあります。 人を育てるうえでは、相手のペースを見極める作業は かかせません」 また、人とのコミュニケーションも同じで、たとえば、 トラブルが起きた時、誤解されるようなことがあっても、 問題解決を急ぎすぎると、かってこじれたり、面倒を引き起こす ことにもなりがちなので、やはりタイミングを待つことは、 大事だということです。 こちらも余裕がなく、はやくこちらのペースに合わせたい、 合わせようと無理をしてしまうこともありますし、 正直なところ、相手のペースがなかなかわからなくて、 とても待てない、ということもありますよね。 でもやはり、タイミングがある、タイミングを待つ、 ということをしっかりと覚えておきたいと思います。 |
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