■2015年03月31日の「今日のことば」■
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非行少年には、4つの共通点があるように見えます。
・心の居場所がない ・自尊心感情がない ・人生の目標がない ・他者から必要とされていない この4つの「ない」がそろったとき、 つまり、4つのゼロ状態に置かれると、 少年は非行に走りやすくなるといえるのです。(略) 重大事件を起こす子どもは、母親から、 「生まなければよかった」などと言われ、 学校からは「来るな」と言われ、 誰からも認めてもらえず、 生きる意欲を失ってしまった子どもたちです。 そうした少年が少年院に入って立ち直るのは、 周囲から大切にされていると実感できるから。
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東京新聞2015年3月28日(土曜日)に載った記事。
対談者の井垣康弘さんは、弁護士で元裁判官で、 神戸「酒鬼薔薇聖斗」事件の裁判を始め、 5千件を超す少年審判を担当した方です。 「そうなのか…」と思ったのですが、さらに、 上記の話の続きにかなり驚き、衝撃を受けました。 「しかし、4つのゼロ状態に置かれた少年でも、 他者を殺してしまう非行に至るのはごくわずかで、 実際には、はるかに多くの子どもが自殺してしまう。 少年のデータで調べてみると、 1年間で殺人の既遂が8人 傷害致死が17人 一方、自殺者は547人もいる。 少年審判で非行少年に接してきた者としては、 社会は少年による殺人事件におびえるよりも、 それ以上に4つのゼロ状態に置かれた子どもが 自殺していることに、もっと関心を持たなければならないと 思うのです。(略) なぜ、生きる意欲を失ったのか、 社会にどんな恨みを抱いたのか、なぜ、 一線を越えてしまったのか。 こうした事情は家裁の調査や鑑定で明らかにされているのです。 5000件を超す少年審判を担当した経験から、私は、 家裁は克明な決定書を公表すべきだと考えています。 彼らがなぜ、このようなことをしたのかを 社会が詳しく知ることで、事件を防ぐ方法も見つかるはずです」 私も、家裁が克明な決定書を公表に賛成です。 ぜひ、公表してほしいものです。 (なぜ公表しないのか、疑問です) そして、社会全体で「4つのない」状態をなくしていくように、 できることをしていくべきではないかと思いました。 みなさまは、どう思われますか? |
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