■2002年12月23日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
20世紀は「わかる」が当然の時代だった。
自分はわからなくても、どこかに「正解」はある… 人はそのように思っていた。 すでにその「正解」はどこかにあるのだから、 恥ずかしいのだとしたら、その「正解」を 知らないでいることが恥ずかしいのであり、 「正解」が存在することを知らないでいることが 恥ずかしかったのである。 (略) どこかに「正解」があるはずなのだから、 それを教えてくれる「情報」を捕まえなければならない… そのような思い込みがあって、20世紀末の情報社会は 生まれるのだが、それがどれほど役に立つものかはわからない。 (略) 情報社会で何を手に入れられるかはわからないが、 情報社会の一員にならなければ、情報社会から脱落した 結果の孤独を味わわなければならない。 そもそもが「恥の社会」である日本に、 「自分の知らない“正解”がどこかにあるはず」という 20世紀病が重なってしまった。 その結果、「わからない=恥」は、日本社会に 抜きがたく確固としてしまったのである。
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