■2013年03月04日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
私が決して悲観主義にならないことには、理由がある。
監督をやっていた時代に、 これはどう鍛えてもプロでは通用しないと思う選手がいた。 はっきりいって才能がないと思った。 ところが、この選手はこちらの言うことは 何でも素直に聞いて一生懸命やってくれる。 その彼が、1年半たって俄然変身した。 めきめきと力を発揮し始めたのである。 その経験から、現れた結果、いま目に見える才能というのは、 ほんの氷山の一角にすぎないことを痛感した。 人間には表に出ていない隠れた才能がたくさんあるのだ。 簡単にあきらめてはいけない。 それ以降、私は 人間の表に出ていない能力を見るようにつとめている。 (後解説 野球解説者/広岡達朗)
まゆの感想
この本の解説を、広岡達朗さんがされている。
広岡さんは、野球選手として、監督として、 解説者として活躍された方で知ってる方も多いと思います。 そして、広岡さんといえば、私などは、 ニヒルで厳しく悲観主義の方、なんて印象を勝手に抱いていましたが、 実は、その広岡さんは、この本を読み、影響を受け、 そして、いろいろな体験から「悲観主義にはならない」 と、決めていたらしいのです。 意外だったな、と驚きとともになるほど、そうだったから、 監督時代に何度も優勝が出来たんだと納得しました。 監督が、表面だけを見て、勝手に 「この選手はもう才能がない、ダメだ」 と結論づけ、手をかけなかったら、 そして、その選手も、 「自分は、やってもダメだ、才能がないから」 と思ってしまったら、隠れた才能も開かないのだと思いました。 とかく表面だけで、その人のことや才能を評価しがちですが、 その人には、表面には見えない才能や能力があるかもしれない、 ということを忘れないようにしたいと思ったしだいです。 |
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