■2011年11月17日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
左手首の骨折は、生まれて初めての大きな怪我でした。
正直に言いますと、長い期間グラウンドから離れなければ ならないことに、かなり大きなショックを受けました。(略) 気分が一転したのは、担当医のローゼンワッサー医師の 言葉を聞いてからです。 「骨折した箇所は、前よりも強くなるよ」 一瞬、僕は返事ができませんでした。 骨折という大怪我をして、左手首は自分の弱点になると 思っていたからです。 しかし、担当医は「君の手首は、これまで以上の負荷に 耐えられるようになるだろう」と言ってくれました。 手術でボルトやプレートで固定しているからという理由でした。 本当に強くなるかどうかは僕には分かりません。 しかし「前よりも強くなる」という言葉が、 発想の転換につながったのは確かです。 それまでの僕は、怪我をマイナス要素としてしか 受け止めていませんでした。しかし、もしかすると、 怪我をしたことによるプラス要素もあるのではないか、 怪我をしたからこそ得るものがあるはずだ、 そんなふうに考えるようになってきたのです。 元に戻ろうとするから苦しく感じます。 しかし、前よりも進化するための戦いだと思えば、 少々苦しくても我慢できるのではないか。 そう考えると、スッーと悩みが消えていくようでした。 「怪我を経験した選手は、前よりもすごくなる」 と考えたのです。
まゆの感想
松井選手は、自分でもプラス思考タイプだし、
常にそうするようにしていると、語っていますが、 度重なる怪我には、すっかり落ち込んでしまったそうです。 そんなとき、考えたことで、 元が完全なのではなく、元に戻ろうではなく、 もっと進化しよう、もっとすごくなろう、もっとよくなろうと、 考え方を切り替えたということです。 その結果、怪我を克服して、ワールドチャンピオンや MVPをとることが出来たのです。 ずっと怪我をマイナスにばかりとらえていたら、 こんなことはなし得なかったといっていました。 私たちはともすると、元が完璧だと考え、 例え元が完璧でなくても、元に戻ろうとしがちです。 そして元に戻ろうとあがきます。 しかし、元に戻るより進化する、もっとよくなる、 と発想をかえれば、松井選手のように 違う方向、世界が広がるのではないでしょうか。 |
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