■2011年02月07日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
世の中には、「これを学べば短期間で成果が上がる!」と
謳(うた)うマニュアルが氾濫している。 「AすればBになる」という図式だ。 (実際にはもう少し複雑な図式になるが) ここでは、この種の知識(一般化された情報)を 「表マニュアル」と名付けておこう。 この表マニュアルだけを頭に詰め込んでいくのが、 急いで学ぶ人の特徴だ。表向きかなりのモノ知りである。 しかし思うように知識が結果につながっていかない。 表マニュアルを有効活用するための「裏マニュアル」が 足りないからだ。 ここでいう裏マニュアルとは、 「○○の場合には、あそこに書いてある△△というやり方に、 □□を加えて対処する」 というように、実際の出来事(○○)に合わせた工夫(□□)を 加えた個人的なマニュアルだ。(略) 裏マニュアルは自分の経験から生まれてくるものだ。 試行錯誤をもとにして、どういう場合に表マニュアルが使えるか 別の場合にはどうアレンジすればいいかを考える習慣をつければ 少しずつ裏マニュアルができてくる。
まゆの感想
この本の中に「ロサンゼルス・ドジャーズ」を率い名将とされた
トミー・ラソーダ監督の事例が書かれています。 「ラソーダ監督は、春のキャンプ中、 選手達が守備でファインプレーをするたびに、 いろいろなほめ言葉をかけたそうだ。そうすると、 ある選手が嬉しそうにする言葉に、別の選手は反応しない。 その結果を一つひとつメモにして、 選手一人ひとりにあった言葉を探していったという。 ラソーダ監督は、「ほめればやる気が出る」という 表マニュアルを携えつつ、キャンプ期間に自分だけの 裏マニュアルを作成したのだ。 裏マニュアルづくりは時間がかかるし、 自分で答えをつくっていく作業は根気が必要だ。 でも、それが本当の意味での「学び」であって、 用意された表マニュアルに頼るのは情報の「確認」に過ぎない」 なんでも「すぐに、急いで、手っ取り早く」とばかりに、 与えられた情報だけを受け入れ、そのままをやって、 「ダメだった、できなかった、その通りに行かなかった」 と諦めたり文句をいう前に、自分の経験や状況に合わせて考え、 自分仕様にアレンジしたり、いろいろとやってみることが大切で、 それが生きた知恵や使えるノウハウになっていくのだと思う。 |
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