■2010年09月03日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
苦しんでいる人は、その苦しみを
誰にでも言うわけではありません。 たとえ、苦しくても、言いたくない人の前では、 決して苦しいとは言いません。 あるいは、苦しみがわかってくれない人の前でも、 苦しいとは言いません。 苦しい人は、自分の苦しみをわかってくれる人にだけ、 苦しいと言います。 では、苦しいときに、苦しいと言ってもらえる関係を 築くためには、どうしたらよいのでしょうか。 どのような私(あなた)であれば、苦しみを打ち明けて もらえるでしょうか。(略) それは、楽しい話をしたり、 状況を詳しく説明する私ではありません。 その人の辛い苦しみをじっと耳を傾けて聴いてくれる私が、 苦しんでいる人にとってよき理解者になるのです。 聴くことは、苦しんでいる人にとってとても大切な、 『援助』となります。 私が苦しんでいる友人を理解するのではなくて、 聴くことを通して、友人が私のことを理解者と、 認めてくれることを、しっかりと心に留めてください。
まゆの感想
苦しんでいる人が、苦しみを打ち明けてくれたとき、
たいていの人は、苦しんでいる人の話に耳を傾けるより、 ついつい、「そんなこと気にするな」と励ましたり、 「こうしたらいいんじゃないか」と、解決方法や、 「オレにもそんなことがあった」など体験談を語ってしまう。 苦しい話を最後まで黙って聴く、ということがなかなかできない。 しかし、苦しい人は、すでにどうしたらいいのか、 ということはわかっていて、それができないから、 もっと苦しいのであり、だから、ただこの苦しさを わかってほしい、受け止めて欲しい、せめて、 「ただ話を聴いてもらいたい」と思っていることが多い。 お子さん、親、夫婦それぞれ、部下、仕事仲間、友人… 苦しんでいる人の話を聴くと、ついつい、 「なんとかしてあげたい、してあげよう」 「ともかく元気づけよう、救ってあげよう」 と思いがちだが、そんなことより、ときに、 黙って、その人の苦しみに耳を傾けてみよう、 最後まで話を聴いてみよう。 きっと、そのほうが、その人は、ホッとして、 気持ちが楽になると思うし、そのほうが救われると思うから。 本当に…むずかしいことだけれど… |
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