■2010年03月31日の「今日のことば」■
前日のことばを見る 次のことばを見る
「今日のことば」
自然の世界にはムダがない。
必ず、何かの意味がある。 例えば、森林で山火事が起きる。 人間の目から見ると、火事は困ったことだから消そうとする。 でも、消してはいけない山火事もあるのだ。 人間は長い間、その事実を知らなかった。 消す技術を進歩させる知恵は持っているが、 山火事の意義までは気づかなかったのである。 1988年、アメリカの西部イエローストーンで、 まれにみる大規模な山火事が発生した。 とても人力で消せるようなものではなかった。 原因は自然発火だった。 火事の後、さまざまな調査が行われた。 それまでこの地域で起きた自然発火による火災は、 森林管理官の努力によって、徹底的に抑えられてきた。 なぜ今度の火災を防げなかったのか。 調べているうち、意外な事実が浮かび上がってきた。 それは 「小規模な山火事を丹念に消したのがいけなかった」 ということだった。 火事を消してどこが悪い?普通に考えればそうなる。 だが森林の場合は、自然発火による小規模火災は 起きた方がいいのである。 (下に続く)
|
|