■2007年02月23日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
ひとは何かを求めていまいる場所を離れる。
いまいるところを離れて そこに行けば何かになれるという場所を求めて。 ところが、漫然とそこへ行きさえすれば何かになれる という期待を抱いて地方から出てきても、 外国に渡っても、たとえ世界中を放浪したとしても、 ただそこに行っただけでは何者にもなれない。 何者にもなれないということに、そこに行ってみて 初めて気づくこともある。 地方から都会に出て何かになったひと、 外国に渡って何かになったひとは、 じつは地方にいても何かになったろうし、 外国で暮らさなくても何かになっただろう。 何かになるという可能性は自らのうちにあるものだ。 私たちはどこへ行こうと、自分自身を携えていくことになる。 自らのうちに求めるものを探さなければ、 どこに行っても求めるものは見出せないだろう。
まゆの感想
今と違う場所、職場や学校や家庭…などに行けば、
きっと自分が生まれ変われる、自分が生かされる、 違う自分になれる、もっといい生活ができる、 何者かになれる…などと思い、 安易に、場所などを変えてみても、 どこへ行っても、同じ問題にぶつかるし、 何も見つからないのではないかと思う。 人は、場所が変わったからといって、 急に自分のうちをすっかり変えることはできない。 変えたばかりの瞬間は、自分が変わったように感じても、 うちに残ったままの問題は、残ったままで、 恐らく、遅かれ早かれ出てくる。 どこの場所に行くのでも、 今の場所での生き方が大切なんだと思う。 今、自分がどう生きているか、そして、これから、 何を求め、見つけ、何をしたいのか、どうありかたいのか、 しっかりと自分のうちに持つことが基本だと思うのだ。 そういうものを持っていれば、 今の場所でも、違う場所でも、 新しい自分になれ、自分を活かせ、能力も出せ、 何者かになれるのではないだろうか。 気持ちを新たにすることは大切だが、 場所をかえればいいというものではないように思う。 |
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