■2006年03月02日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
日本の将棋界でやはり1番すごいのは羽生さんですね。
私が感心するのは、彼がどんな時でも常に 新しいことへの挑戦を続けているというところです。 実績のある人の中でも自分の得意分野戦法だけに 磨きをかけて、苦手な戦法には手を出さないと いう人もいるのですが、 羽生さんの場合は常にチャレンジを忘れない。 むしろ自分が苦手な戦法にあえて踏みこんでいく、 あるいは危険を承知でこれまで誰も指したことの ないような手を打ち出していく。 そんな大胆さがあるんですね。 それがまた羽生さんの強さにつながっていて、 新しい手を指して未知の世界に足を踏み入れるということは、 相手も一緒に未知の世界に引きずり込まれるわけです。 自分がミスする可能性もあるかわりに、 相手もミスする可能性が出てくる。 ですから、羽生さんが斬新な手を指してくると、 相手は本当に肝を冷やすような思いをします。
まゆの感想
谷川さんは、こうも言っています。
「人間誰しも、「このやり方でうまくいった」という 経験をすると、その時のやり方にこだわりを 持ってしまって、新しい挑戦ができなくなって しまうことになりがちですね。 自分の得意戦法だけにこだわらず、 苦手な戦法や未知の戦法に踏み込んでいく。 そうした姿勢がないと、進歩も生まれないと思います」 奇しくも先日、 羽生さんへの挑戦権を争う 第24回朝日オープン将棋選手権の準決勝第2局で、 谷川さんは、藤井九段に敗れ、 羽生さんへの挑戦権を失ってしまった。 私としては、相当興味があったのだが残念だった。 自分のやり方にあまりこだわりを持って しまうと新しいことに挑戦できないのは、 確かであると思う。 羽生さんの姿勢は、すごいなぁと思うと同時に、 羽生さんの才能は、将棋だけでなくて、 新しいことに挑戦することにもあるのだと思った。 |
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