■今日の「おすすめ本」■
2010年7月28日
- タイトル
- 理屈はいつも死んでいる
- 著者
- 高原 慶一朗
- 出版社
- サンマーク出版 (2006/10)
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
ユニ・チャームの創業者の著者が、常に基本(現場)を大切にした
仕事の流儀、仕方、考え方などを教えてくれる本。
著者は、45年前から「生きた現場をノートに書き留める」習慣
があり、そのノートが700冊以上にもなるということです。
そのノートには、会社の内外を問わず、経営の現場、商品開発、
人材育成、気づき、アイデア、情報、これはいいなと思った言葉や
やり方など何でも書いていて、何かを知りたいとき、考えを練る
とき、今でも、その「現場ノート」に立ち返えるそうです。
著者は、こう言っています。
「世の中は、理屈通りにいくようにできてはいません。
理屈の一方から物事を見ているかぎり、本質を射抜くことは
ありません。
むしろ、理屈で考える限界など、現場の努力であっといまに突破
されてしまうという現実を、私たちは日々目の当たりにしていま
す。
よい答えを得ようとして、机の前で頭をひねっていませんか?
情報ばかりに頼って、身動きとれなくなってはいませんか?
皮肉なことに、机の前にいる時間が長ければ長いほど、頭をひね
ればひねるほど、私たちは最前の解答から遠ざかってしまうもの
です。
百聞は一見にしかず、百聞は一体験に及びません。
私たちが毎日、そこで汗や涙を流し、喜び、笑い、悲しみ、怒り
ながら、懸命に生きている仕事の現場、人生や生活の現場。
その現場から決して目を離さず、じっくり見、考え、ひたむきに
行動する。迷ったら、現場、現実、現状、現物に戻って、やり
直してみる。
それが、最前の答えを得るただひとつの方法といっていいと思い
ます」
今どきの、お客を顧客管理などの数字に置き換えるやり方、効率化
スピードばかりを追求する仕事だけではあやうく、基礎部分は、
こつこつと足し算で積み重ねていくことが大切だと言っています。
なぜなら、生きた人間がやっていることだから。
著者の姿勢が貫かれていて、訴えてくる力があり、基本に立ち戻
れる良書だと思います。
経営者の方、部下を持っている方、仕事の進め方で悩んでいる方に
とてもおすすめの一冊です。
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
---|---|---|
今日の向かい風も明日には追い風になる。 向かい風は追い風に、追い風は向かい風へとたやすく変わって しまうからこそ、私たちは成功にも失敗にもとどまることなく、 | 追い風だとぐんぐん前に強気でいけるけど、 向かい風だと、苦しくて前に進むのはイヤになる。 そして、無風だとその場にとどまりたくなる… しかし、その風は | 2011-06-14 |
いまの子どもや若者は、大人をバカにしたり、 先生を先生とも思わない人間が多いと嘆く人がいます。 しかし、彼らは、大人を尊敬しないのではなく、 したくてもで | 感情のまま怒る大人は増えているが、 必要なときちゃんと、叱れない大人が増えている、 と聞くことが多いが、本当にそうだなぁ、と、 その大人の一人である私には | 2010-09-17 |
人間のもつ特質のなかで、私がいちばん大事だと考え、 大きく評価するのは素直さです。人が伸びる要因として もっとも大切なものも、素直ということです。 努 | 自分が素直かどうか…考えてみると、 この人の前だと、素直になれる、という人もいれば、 この人の前では、とても素直になれない…という人もいる。 また、あ | 2008-11-27 |
「あなたのまわりの人は、 あなたの失敗を見ているのではなく、失敗したあと、 あなたがどう振舞うかを見ている」(略) 素直に自分のミスを認めるかどう | 失敗した後の態度や姿勢は、 見られているし、自分も見ていると思う。 それは、仕事場でも、生活の場でも。 ケロッと何ごともなかったように振舞う人もいれば | 2008-09-30 |
高い目標と地道な努力、それが仕事で 成功するための両輪ではないでしょうか。 人生においても、自分の血肉となる体験は 非凡な出来事だけから得られるもので | さらに、この本では、こう言っています。 「仕事においても、大きな仕事をするがミスが多いタイプと、 小さな仕事こそ手を抜かないタイプがいれば、 私の | 2008-09-29 |