■2003年12月01日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
ロンドンで地下鉄に乗っていると、時々ホームレスが
車両から車両へ歩き回り、物乞いをする場面に遭遇することがある。 そのホームレスのキャラクターにもよるが、歌を歌ったり、 聖書の言葉をつぶやくなど一生懸命に手を差し出す人には、 誰も何も言わずに当然のようにお金を渡している。 特記すべきは、ガールフレンドを連れた若い男性が、 こういった場面でいち早くホームレスに小銭を差し出していることだ。 それに対しホームレスが礼を言うと「よかったわね」と 笑う彼女とキスするのも定番で、その純粋さに目を見張る。 こんな瞬間、 若者はしょせん人の痛みが分からないと日本式の枠にはめて 考えていた自分に気づかされ、社会環境が違えば、 そこで育つ若者も態度も違うのは当然と教えられるのだ。
まゆの感想
イギリスに行くと、いつも老人たちがとても
いきいきしていて驚かされる。 みな自分の生き方に誇りを持って生きてるように見える。 以前、イギリスの初めていった街で、 老婦人にホテルに行く道を尋ねたときのことだ。 私は母と一緒だった。 その老婦人は丁寧に道を教えてくれた後、こう聞いた。 「お母様と旅行をしてるの?」 「そうです」と答えるとその老婦人は、 「お母様と旅行はすばらしいわね。きっと素敵な 旅行になりますよ。これから行くホテルはとても 素敵なところよ。きっと気に入るわ。楽しい旅行を」 とても、嬉しい言葉だった。 母に伝えると、母も嬉しそうだった。 包容力のある、確かな豊かさを感じるのは こうしたさりげない行動とか言葉に出るものだと思う。 イギリス、また行きたくなってきた… 来年こそは行こう。 |
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