■2020年12月26日の「今日のことば」■
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「今日のことば」
長いこと生きているとわかってくるんです。 人生というものはね、 幸福だのなんだのと言ったって、 どうっていうことはないんですよ。 私の人生も人から見たら悲劇であり、 苦難の連続かもしれない。 けれども、実際に生きた本人にしたら、 やっぱり良いこともいっぱいあるんですよ。 借金取りやら金貸しやら、私の目の前を いろいろな人が通り過ぎていきましたが、 その中の何人かが、人は信用できるものだと いうことを教えてくれました。 それを知ることができたのは、 私が苦労したからなんです。 両親にぬくぬくと守られて 我がままに育った私が、もしもそのまま、 物わかりの良い金持ちの旦那さんと 結婚していたら、わからなかったで あろうことがですよ、ボンクラ亭主と一緒に なったお陰で、いろいろわかりました。 だから、苦労するまいと思って、 がんばる必要はないんですよ。 その方が、いろいろなことがわかるんだから。 苦労したってどうということはない。 反対に、幸せになったからと言って、 別にどうということはない。 そう思うようになれたということが、 ひとつの幸福だとも言えます。
まゆの感想
若い頃(若い頃が、何歳頃までいうのかは、
なかなか謎ですが…)は、今、目の前に 展開されていることが、自分の人生だと、 これからも、こんな人生に違いないなどと、 思い込んでしまいがちです。 でもね、違うんだな、これが(笑) 長く(長くがどのくらいかは、 これまた謎ですが…)生きてくると、 目の前に展開されていてああだこうだと、 悩んでいたことも、辛かったことも、 後々見直すと、全然なんてことないこと、 それが一部分だった、などと気付いてきます。 決して自分の人生のすべてでなかった…と。 恋愛も、仕事も、人間関係も、 あんな出来事も、こんな出来事も、 「まあ、そんなものだったか」 なんてね。 そう思えるまでに、 長くかかるかもしれませんし、 悔しくて、あるいは、もったいなくて そんなふうに思いたくない、 なんて事柄もあるでしょうが、 いろいろ知ってくれば、 流せることが多くなるのは、 幸せなように感じます。 |
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