 「今日のことば」
私たちは、多くの場合、
毎日忙しく働いている割には、成果が上がらない。
考えているし、動いているのだ。
それが成果に結びつかないのは、なぜだろうか。
ドラッカーがこんな例をあげている。
デパートでは定員が書類にかかりきりになっていて、
客と話し、サービスをする時間がない。
営業所の部員は、時間の3分の1を、
客に電話するよりもレポートの作成に使われている。
技術者は、ワークステーションに向かうべき時間に、
会議に出席させられている…。(略)
成果をあげるには、ムダな「動き」と、
成果につながる「働き」に変えていくことが必要だ。
雑事や他人に時間を取られてはいけない。
「忙しいんだよ」という錯覚した安心に陥ることなく、
時間管理を工夫していくべきだ。
 まゆの感想
書類や報告書提出に時間をとられたり、気になったりして、
本来の仕事に力を注げない、時間を割りふれない、
こんなことが、常態化している職場が多いとか。
ちなみに、こんな実例が書かれていました。
ある企業トップが、改革報告書のすばらしさに感激し、
現場に行ってみたところ、実際の現場は、
以前とほとんど変わってなかったそうです。
この現場は、素晴らしい報告書書きに時間を費やしていて、
成果をあげることや改革をしてはいなかったのです。
本末転倒ですが(苦笑)、よくありがちのように思います。
ドラッカーは、
「報告や手続きを管理の道具として使うと、必要もない情報を
本社スタッフに知らせるために何十種類もの書類を書くことが
必要になり、現場は肝心の生産をる時間が奪われてしまう。
報告と手続きは、ありふれた道具だが、これほど誤って使われ、
害をもたらすものはない」
と言っていて、報告や手続きは、最小限にとどめるために、
組織として取り組むことはもちろんであるが、と同時に、
個人も時間の使い方を見直し、時間管理をしていく必要があると、
とも言っています。
提出物や報告書が多い、手続きが面倒、時間がかかる、
根回しも必要なんてことになると、仕事が億劫になりますし、
本当にやったことより、報告書提出が上手な人が評価される、
なんてことになると、モチベーションも下がりますよね。
ドラッカーの言う通りだな、と思いました。
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