■今日の「おすすめ本」■
2007年6月22日
- タイトル
- 思考の技術・発想のヒント
- 著者
- 鷲田 小彌太
- 出版社
- 日本実業出版社 (1996/01)
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
と、訴えている哲学の先生である著者が、哲学史の常識をふまえ、
コンピュータにはできない人間としての思考法、考えることを
楽しむ方法などをいろいろな哲学的な側面からわかりやすく
(といっても、少しむずかしいが)教えてくれる本。
著者は「考える」ことについて、こんなことを言っています。
「いつか問題を解く鍵が見えてくる、ということを信じて考え続け
よう。大切なのは、日常の、自分のまわり、普通の常識だけで解
決できる問題に対面することに終始するのではなく、今起こって
いる様々な問題について、持続的に注視して、それを眺め、考え
てみることだ。問題は何でもいい。
どこからでもいい。芸能でも、政治でも、経済でも、野球でも、
問題のジャンル自体は、特に大切ではない。とにかく、ある問題
について、ずっと統計的に情報を集め、考えてみることだ。
そうやって観察し、考察していると、ある時期、ある地点を越え
ると、いろんな問題が見えてくる。いろんな問題が見えてくると
いうのは素晴らしい、ということではない。
しかし、頭がすっきりしてくる。頭に何も入っていないで、スッ
キリしているというのは、別にすっきりしているのではない。
スカスカということだ。頭にいろんなものが蓄積されているのに
それでいてすっきりしており、的確にものを考えることができる
というのが望ましいのだ。」
例えば、こんなことが書かれています。
○解決できない「難問」はない
○目の前の問題を解く
○頭を快適にする
○比較で考える
○前例で考える
○極論を振る
なかなか楽しい本ですが、じっくりと考えることが苦手な方には
おすすめしません。哲学の考え方に慣れている方、論理的な考え方
が好きな方におすすめの本。なるほど…と思うことがいっぱいつま
っています。
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
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普通、人間は「現実の自分」と 「本当の自分」の距離で悩み、苦しむものだ。 「本当の自分」というのは、 「理想の自分」「目標としての自分」「正しい自分」 | この本では、さらに具体的にこう言っている。 「この「もうひとりの自分」がいなければ、どんなに すっきりとするだろうか。なにをやってもへいちゃら、 | 2007-05-07 |
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