■今日の「おすすめ本」■
2008年4月11日
- タイトル
- 行動することが生きることである
- 著者
- 宇野 千代
- 出版社
- 集英社 (1993/10)
- おすすめ度




※おすすめ度について
作家の著者が91歳の時に、「生きていくこと」についてまとめた本。著者の様々な本からの言葉の抜粋になっています。
著者は、こう言っています。
「世間の人は生活するのに、のぼせたりしているのではなく、何事
にも冷静に考えた上で、初めてゆっくりと生活するのが好い、
と考えるているのであろうか。しかし私が思っているのは、それ
とはほんの少し違うのである。いや、ほんの少しではなく、とて
も違うのである。
人生のすべてのことは、のぼせなければならない、と思っている
のである。のぼせていると言うと、聞こえが悪いが、何事かする
のに、あとさきを考えてからすると、どうも勢いがなくなる。
のぼせていると、何事をするのにも、することに勢いがつく。
そこで始めて、行動することが生きることになる、と思うので
ある。
つまり人生とは、すべてのことにのぼせなければならない、
と言う訳である。
私は、どうしても、是非とも、何事にものぼせて貰わなければ
ならないと、思うがどうであろうか」
ということで、のぼせて生きること、熱く生きることをすすめて
います。
例えば、こんな話がさらりと書いてあり含蓄があります。
「4回も結婚して見ると、危機は相手方にある、のではないことが
分かってくる。コツン、とショートツする場所は、AもBもCも
Dも、みな同じ場所だからである。
こっちが同じ人間なのだから、コツンと当たるコブもやっぱり
同じである。同じコブのところへ来ると、いくら相手が違っても
必ず同じようにコツンと来る。
こっちのコブが治らない限り、いつでも同じ場所で衝突する。
危機はいつでもこっち側にある、ということが分かってくる。
4回も結婚して、それが分かるというのだからバカな話である」
宇野千代ファンでなくても、読んでみると、感じることがあると
思います。どちらかというと女性向け。
| この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
|---|---|---|
| 何事についても、 「私はおばあちゃんだから」とか、 「私はこんなに肥っちょ(ふとっちょ)だから」とか、 自分で自分の欠点を広告をして歩く人がありますが、 | 自分で自分のことを卑下して、あるいは謙遜を装って、 自分の欠点を回りにも言う人は、おそらく内心は、 「そんなことはないわよ」と否定してもらいたいか、 誰か | 2007-12-16 |
| 人の持っている好い芽は、 決して摘み取るものではなく、 伸ばすことが大切である。 芽は手当次第でどんどん伸びる。 伸びない、などとは夢にも 思って | こんなふうに、 自分の好い芽を「伸びる、伸びる」 と信じてくれる人が、周りにいたなら、 どんなに力になるだろうと思う。 多くの偉大な人たちも、 そ | 2007-12-04 |
| 辛かった思い出、人聞きの悪かった出来事は、 1日も早くさっぱりと忘れてしまう方が好いと思うんです。 そういう思い出は、本人自身にとっては ほんとうに辛 | 宇野千代さんは、さらにこう言っている。 「忘れることが新しい道へ踏み出す一歩である。 私はいつでも、愉しくないことがあると、 大急ぎで忘れることに | 2007-11-25 |
