■今日の「おすすめ本」■
2007年4月7日
- タイトル
- 恵みあれば
- 著者
- 鈴木 秀子
- 出版社
- 中央公論新社
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
人に恵みは訪れている」ことを、話してくれる本で、とても、心に
しみいる話が書かれていて、私は大好きな本です。
この本を読むと、自分の小ささに気がつきます。私はこの本を読ん
で、何度も声をあげて泣きました。
例えばこんな話が載っています。
40代の芳子さんの話です。芳子さんは、5歳の時に、不意に父親
から腕に、大きな傷を付けられてしまい、それ以来父親が怖くなり、
避けて、憎しみ続けることになります。40歳になるまで。
そんなふうに憎しみ続けてきた父親が入院しますが、芳子さんはな
かなかお見舞いに行く気になれません。
しかし、父親の余命が幾ばくもないことを知り、病院に行きます。
すると、父親が、こう言ったのです。
「芳子、許してくれ」と。そしてこんな話をしたのです。
「芳子、あの時、何が起こったかわからなかっただろう。大人にな
ったお前にも話す勇気が持てなかった。あの日、私はおじいさん、
おばあさんの部屋に呼ばれた。皆は養子である私を、家から追い
出すことに決めていたのだ。私は自分の子である芳子を手放した
くなかった。しかし、芳子を置いていけと言う。
その家と離縁するのが避けられない状況だと感じた私は、せめて、
お前が私の子であるという印を付けておきたかった。……」
芳子さんは、その傷が初めて、父親の愛情だったことを知ったのです。
そして、今までは憎しみの傷跡だった腕の傷が、愛の傷だったことを
知るのです。
などなど、あたたかく、心にしみわたる話がいっぱいです。
もし、機会があったら、読んで見てください。
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
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