■今日の「おすすめ本」■
2011年2月21日
- タイトル
- しあわせ眼鏡
- 著者
- 河合 隼雄
- 出版社
- 海鳴社 (1998/06)
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
角度から「しあわせ」についての見方、考え方のヒントを教えて
くれます。
著者は、こんなふうに言っています。
「来談される人たちと話し合っていると、みすみす不幸を選んで
いくような生き方をする人、「もうちょっと上手にやれませんか」
と言いたくなるような人が実に多いのである。深く考えはじめる
と難しくなるが、そんなのではなく、ちょっと眼鏡をかけ変える
ことによって、異なるものが見えるように、少し見方を変える
ことによって、幸福が身近になる、ということがありそうである」
例えば、こんな話しが書かれています。(簡略化しています)
「父親は自分が中学しか出ていなくて、苦労したので、自分の息子
には同じく労させたくなくて、小学校から家庭教師をつけて勉強
させた。息子が苦労しないように、幸福になるようにと思ってし
てやっているのに、しかし、子どもは学校へ行かなくなり、怠け
ている、これはけしからん、と父親は怒っている。」
この父親に対して、著者こんなふうに思います。
「父親として子どもの幸福のためにと願ってしていることは、ほん
とうに子どもの幸福のためになっているのだろうか。
「苦労しないように」と言うが、確かに中学校を出てすぐに仕事
をするのも苦労だが、家庭教師をつけられて、自分の意思にお構
いなく勉強させられるのも「苦労」ではないかと思う。
人間にとって自分の意思を無視して押しつけられることは、1番
の苦労ではなかろうか。」
1つひとつの話しが考えさせられます。
一方向だけ、自分の想いだけで見ると、「いいこと」と思えること
でも、相手から見ると、逆からみると、それが決して「いいこと」
ではなく、相手からかえって幸せを奪っているかもしれないことに
気づきます。じっくりと読んでほしい本です。
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
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しりたいねん あたし おとうちゃんとおかあちゃんが どうしてすきになったか しりたいねん それから みあいか、れんあいか しりたいねん | この本の中に抜粋されていた詩だったのですが、 なんとなく…素直に心にしみてきて、 いいなぁ…と思いました。 子どもの素朴な疑問や思いは、 原点を思い出さ | 2007-08-26 |