■今日の「おすすめ本」■
2008年6月24日
- タイトル
- 引きこもる父親 出すぎる母親
- 著者
- 岡本 きよみ
- 出版社
- 中央公論新社
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
以下の9つの事例について書いてあります。
1.父親役も背負わされた母親たち
ケース1.家庭内暴力を振るう息子の母親
ケース2.不登校の息子の母親
ケース3.ひきこもりの娘の母親
2.母親過剰、父親未満
ケース4.摂食障害の娘
ケース5.対人恐怖症の息子
3.機能しない父親、自分のない母親
ケース6.アルコール依存症者の娘
ケース7.恋愛依存症の娘
4.意識変革を遂げた父親たち
ケース8.ホステスの娘を受け入れた父親
ケース9.不登校の兄と非行に走った弟の父親
著者は、取材してみて、こう感じたと言います。
「どんな親であれ、自分の子どもを不幸にするために育てるものは
いない。ある母親は、自分が思う「いいお母さん」を一生懸命
やった結果が子どもの反乱だった。
子どもが求める母親(父親)と、自分が思ういいお母さん(お
父さん)をやっている母親(父親)とのあまりの落差が、親子
の溝を深めているように思えてならない。
自分が思ういいお母さん(お父さん)も、しょせんは親側の
価値観に立った母親(父親)像にすぎない。親の価値観を押し
つけられているうちは、子どもは心を開けないし、生きづらく
てどうしようもない。
取材の中で、その母親が子ども問題のことで、夫からの心の支え
もなく、一人で悩んでいる姿が気になった。
子どもをやさしく包み込むホールディングは母親の役割だが、父
親が母親をしっかりホールディングしなければ、母親は穏やかな
気持ちで子どもを育てることができない。」
現代社会は、どの家庭にも問題の一つや二つはあると言われています。
その原因が夫婦の関係や、父親母親の育ってきた環境にも大きく左右
されていると言われています。
とても身につまされる事例が多いです。