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「今日のことば」
善良な尼僧が質素な生活を送っていました。
所持品は少なく、住まいも洞窟の中でした。尼僧は毎朝、
近くの村に托鉢に行き、その日に食べる分だけを受けとりました。
1日のほとんど瞑想したり、学んだり、知っていることを
村人たちに教えたりして過ごしました。
ある日の朝、村から戻ると、
僧衣に穴があいていることに気づきました。
そこで小さな布きれを持ってきて穴を繕いました。
洞窟に住むネズミが、彼女の僧衣をかじるのが好きだったので、
繕うのはこれが初めてではありませんでした。
繕っている間、彼女は考えました。
もしネコがいればネズミはいなくなる。
そうすれば、わざわざ繕わなくてもすむ、と。
そこで翌日、彼女は村人たちに「ネコはいませんか?」と尋ね、
しつけのいい茶色いネコを譲ってもらいました。
ただし、そのネコを飼うためにエサの牛乳と魚が必要なり、
村人たちに「牛乳と魚を毎朝いただけませんか?」と頼みました。
しばらくして、彼女はこう考えました。
自分でウシを飼えば、牛乳をもらう必要はなくなる。
そこで、彼女は豊かな村人に、
「ウシをいただませんか?」と頼みました。
こうして彼女はウシを飼うようになりました。
すると今度はウシが食べる牧草が必要になりました。
そこで彼女は村人たちに言いました。
「牧草がほしいのですが」
それから2,3日後、尼僧は、もし自分に牧草地があれば、
村人たちに毎日牧草をねだる必要がなくなると考えました。
そこで彼女は牧草地を購入するお金をなんとか集めました。
でも、牧草地の手入れをしたり、毎朝、乳搾りをするのは
大変な作業でした。そこで考えました。
「自分の代わりに雑役をやってくれる少年がいれば助かる。
少年には、かわりに「ためになる話」をしてやればいい」と。
村人たちはすぐに、貧しい家庭の「ためになる話」をしてやる
必要のある少年を一人選びました。
しかし今度は、少年の分も合わせて、
それまでの2倍の食べ物を、村人からもらわねばなくなりました。
さらには、少年の寝る小屋が必要となりました。
少年と尼僧が同じ洞窟内で眠るのは禁止されていましたから。
そこで、尼僧は、村人たちに、
少年のための小屋を建ててほしいと頼みました。
こうして尼僧は、ネズミを駆除するために、
それまでの倍の食べ物と小屋が必要になったのです。
(長くなりますので、下に続きます)
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