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「今日のことば」
ストレスは一般的に「悪者」のように言われることが多いのですが、
私の持論は、「ストレスはある程度必要だ」という考え方です。
よく「ストレスを解消する」という言い方がされますが、
これは誤解を招く表現です。というのも、
もし、ストレスが「解消」されて「ゼロ」になったら、
人は生きていけないと思われるからです。
ストレス学説の創始者であるハンス・セリエ博士は、
「適度なストレスがなければ人間は滅びてしまう。
人はストレスを全部取り去ったら、その人はダメになる」
とまで言っています。
もちろん過度のストレスは精神的、肉体的に負担になり、
病気の原因になりますが、日常的なストレスは、それがないと、
かえって人間としての感情、感覚が機能しなくなるのです。
「喜怒哀楽(きどあいらく)」という言葉があります。
これが適度なストレスのあり方を示しています。
人はだれも「怒り」たくないし、「哀しみ」たくもありません。
けれども「怒り」や「哀しみ」があるからこそ、その対局としての
「喜び」や「楽しみ」の意味がわかることもあるのです。
つまり、ストレスもそれがあることによって、人間が
自分の存在を感じていられるという部分があるのだと思います。
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