■感想を書く■
「今日のことば」
脳外科医の手術では、安全な状態でオペができることは
めずらしいといわなくてなりません。
予想外の危機に直面し、自分の腕一つが
患者さんの生死を分けるということの方が多い。
例えば、頭蓋骨を開頭して脳の表面を覆っている硬膜を開けたとたん
脳の奥の脳動脈瘤が破裂する。
出血源は見えず血の海になり、脳はどんどん腫れてくる。
絶体絶命の状態です。
しかし、ここで医師がひるんだり迷ったりすれば、
それだけ患者さんは死に近づいてしまう。
こういうときはどうしたらいいか、
とにかく恐怖心を克服し、迷いも振り払って、
すみやかな決断を下し、最善の処置を実行しなくてはなりません。
そのときもっとも大切なのが集中力なのです。
もっている能力のすべてを結集して、目の前の命を救うことに
100%集中することです。(略)
ときどき患者さんの命を預かる手術は緊張しないのか
と聞かれますが、それを忘れるほど集中していると、
緊張などという“雑念”が脳裏に浮かぶことはありません。
私にいわせれば、緊張するのは集中力が足りない証拠で、
とくにかく患者さんを救うという一点に目的を定め、
自分をの錐(きり)の先端としてねじ込んでいくことです。
すると、おのずといいアイデアがわき、
指先も脳の指令どおりになめらかに動いて、導かれるように
適切な処置、最善の手術を行うことが可能になるのです。
|
◆投稿に当たってのお願いと規約◆
「今日のことば」に対する「ご自分の感想や考え方」の投稿をお願いします。誹謗、中傷、嫌がらせ、公序良俗に反する意見・感想、広告関連、名誉毀損、テーマに関係ないような書き込み等、管理人が適切でないと判断した場合には編集・削除させて頂きます。 この投稿で起きたトラブルに関して、管理人は一切の責任を負いかねます。 また、サーバー負荷の関係で、文字数は1000字まで、一日3回までの投稿とさせて頂ております。 よろしくご理解のほどお願いいたします。 |