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「今日のことば」
念を継がない…何かを思っても発展させない。
「念起こる、これ病なり。継がざる、これ薬なり」
とも言いますし、
「思うて詮なきことは思わず」も同じような言葉です。
つまり、何かをふっと思っても、その考えを発展させないで、
そこで止めておくということです。(略)
たとえば、子どものときにいじめられた思い出があるとしましょう。
これを思い出したときに、
「あのときに学校の先生は何もしてくれなかったな」とか、
「それだけではない、先生はむしろいじめたほうの味方をして、
「いじめられるお前にも落ち度があるだろう」と言っていた。
あんな嫌な先生はいなかった」などと発展させ、
「一緒に遊んでいたG君もこちらの肩を持ってくれなかった、
だから他人は信用できないのだ」となります。
その上、
「信用できないと言えば、この間のAの態度はどうだ…
会社の旅行を一緒に企画することになっていたのに、
自分でどんどん進めてしまった。本当に信用できないヤツだ」
などと、話しは次から次に嫌なほうに進んでしまいます。
その結果、イライラしたり、昔関係をもった人を憎んだりし、
最後には疲れ切ってしまうのです。
これはすべて、最初思い出したときに、それ以上話しを
発展させない、念を継がないということをしないのが原因です。
死、孤独、生きがい、幸福などという重要なことは、
考えて結論が出るものではないのです。
むしろ考えることで、心が苦しくなります。
このような人生の重要問題は「思うて詮なきこと」なのです。>
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