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「今日のことば」
「一件の重大災害の裏には
29件のかすり傷程度の軽災害があり、
さらにその裏にはヒヤリとしたり、
ハッとした300件の体験がある」
これは失敗学では有名な法則で、
「ハイリリッヒの法則」と呼ばれる。
別名「1対29対300の法則」といわれ、
1929年にアメリカの損害保険会社のハイリリッヒ氏が、
労働災害5000件を分析して導いた経験則である。
現在の保険料率表は、この比率に近い数値を
基にしてできあがっている。
しかし、賢者であれば、5000件もの失敗事例を必要としない。
“ヒヤリハット”(ヒヤリとしたり、ハッとすること)が
2件もあれば将来を考える。
つまり、自分の一件の“ヒヤリハット”と、
他人がやったもう一件の似ている“ヒヤリハット”を
分析するだけで、将来起きるかもしれない、
一件の重大災害を予測できる。(略)
失敗して転んだ後に、
そういえば、似たような失敗を昔やったなぁと
気がつくのが人間である。
しかし、転んでからでは遅い。
転んで怪我をする前に
「アッ、これはまずいな」と気づくべきなのだ。
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