■感想を書く■
「今日のことば」
たとえば、ノーベル賞を受賞した科学者が
教育制度の改革についてコメントしていたとしよう。
その人は科学者として優秀だから、ノーベル賞を受賞したので
あって、教育者として優秀かどうかはわからない。
ところが、世間の人々は、
「ノーベル賞をもらった人が間違ったことを言うわけがない」
と思い込んでしまう。
このように、「この人の言うことだから」と
いうだけで是非を判断してしまう思考法のことを、
社会心理学の世界では、「属人思考」という。
正しいか間違っているかという基準が、
その「人」に属しているわけだ。
しかし、どんなに意地の悪い上司でも
正しい意見を言うことはあるし、どんなに権威のある
高名な学者でも間違った意見を言うことはある。
それぞれの是非を正しく判断するには、
「人」に対する怨念や敬意を脇に置いて、
その意見そのものを吟味しなければいけない。
そういう思考法のことを、属人的思考に対して、
「属事思考」という。「人」とは関係なく、
1つ1つの「事柄」を見て判断を下す考え方だ。
他人の意見を冷静に聞き、「坊主憎けりゃ…」や
何でも鵜呑みにする盲信を避けるためには、属人的思考を捨てて
属事的思考を心がけなければいけないのである。
|
◆投稿に当たってのお願いと規約◆
「今日のことば」に対する「ご自分の感想や考え方」の投稿をお願いします。誹謗、中傷、嫌がらせ、公序良俗に反する意見・感想、広告関連、名誉毀損、テーマに関係ないような書き込み等、管理人が適切でないと判断した場合には編集・削除させて頂きます。 この投稿で起きたトラブルに関して、管理人は一切の責任を負いかねます。 また、サーバー負荷の関係で、文字数は1000字まで、一日3回までの投稿とさせて頂ております。 よろしくご理解のほどお願いいたします。 |