■今日の「おすすめ本」■
2014年7月29日
- タイトル
- 自分をまげない勇気と信念のことば
- 著者
- 曽野綾子
- 出版社
- ワック (2010/7/17)
- おすすめ度
- ※おすすめ度について
小説を書いている著者が、今まで書いて来た本の中から、テーマに
そって文章が集められている本です。
著者は、こう言っています。
「他人の価値観を鵜呑みにして、どうしておもしろい人生を
送れるだろう。また人と同じようなことを言っていて、どう
して他人の尊敬を得ることができるだろう。
私は人生の快楽の第一のものは、他人を尊敬できることだ、
とこのごろ思うようになった。
尊敬は必ず、明確な人格に対するものだ。
だから自己の希薄な人には、尊敬も魅力も持ちようがない。
しかし少々、どころか、かなり型破りな人でも、その人
らしければ、私は「この世でお会いできて光栄でした」と
お礼を言いに行きたくなるのである」
ということで、自分を持ち、失わず、最後まで自分を売らない
生き方をすすめています。
例えば、こんなテーマが書かれています。
1.あきらめない勇気、断念する勇気…人生の価値について
○身一つでどこまでも歩いて行けばいいのだ
○「死」は一つの救いである
2.つき合い上手の秘訣…友人、他者という存在
○人間は己が創るのではない。他人が創るのだ
○人に対して「期待する」と「当てにする」は違う
3.善と悪を見抜く力…倫理とは何か
○損な立場がとれたとき、人間になれる
○世の中は決して正当に報いられたりしていない
4.現実というカベにぶつかった時…物事の表と裏
○現実と折り合えることが強さの証拠である
○人間は自分が落ちぶれた時、平等を望む
5.子どもたちに何を教えるか…大人になる条件
○子供は退屈を知れば学ぼうとする
○子供に家事をさせることが大切
6.老いを迎え討つ…死と向き合う
○老人たちは、もっと働ける
○そこまで生きてきた人間の権利
7.家族が家族であるために…夫婦、親子のいい関係
○家庭では外にいる時より努力が必要
○自分の貧しさと哀しさを知ることは無駄ではない
読んでいて考えさせられる文章が多いです。じっくりと読んで
みることをおすすめします。
この本からのことば | 感想 | 掲載日 |
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私は適当に少し悪いこともやる人が好きだ。 悪いことの量は少ない方がいいに決まっているが、 少し悪いことをしたという自覚のある人の方が、 自然で、温かくて、 | 私自身、うんと悪いことはしないまでも、 少し悪いこともやるし、やってきたし、 悪いことの楽しさも知っている人間なので、 こう言ってもらえると、なんだかほっ | 2013-06-28 |
あらゆる点において抜きんでている、という人はありえない。 ひとが偉いなら、その程度に自分も偉くなれるかもしれない、 という可能性はある。 ひとが卑怯な | 「ひとが耐えられることなら、私も耐えるべきである」 本当にそうだ、と思う。 しかし…これがいざ自分のこととなると、 なかなか耐えようと思えないことも多い。 | 2011-04-27 |
恥をかかかないために、という言葉が用意されている。 しかしこの生涯は恥をかかなければいい、 などという生ぬるいものだろうか。 恥もかき、過失も犯し、遠 | 振り返ってみれば…私などは、 思い出すと今もあまりの恥ずかしさに苦笑いし、 頭を抱えるような過失もし、大いなる遠回りをし、 そして、そんなことはしまいと思 | 2011-04-26 |