「ふつうの仕事」「ふつうの収入」「ふつうの結婚」「ふつうの恋愛」
「ふつうの家族」といった「ふつう」へのとらわれが、
「ふつうから落後したくない」という気持ちが、
私たちの中に、無用な焦りや不安を生みます。
しかも、今や、かつての感覚での
「ふつうの収入+ふつうの家族」という条件は、
ごく一部の人にしか当てはまらないのです。
「ふつう」であることをあきらめることができなければ、
私たちの生活に安心感はもたらされません。
焦りや不安に絶えず付きまとわれることになります。
その意味では、まさに「あきらめる力」が幸せの条件として
求められていると言えるでしょう。(略)
いかにしてじょうずに「ふつう」から降りるか、
いかにして「ふつう」であることをあきらめ「ふつうでなくては」
という強迫観念から自分を解き放つことができるか、
それが現代社会において「自分なりの幸せ」を手にするための
決め手なのです。