「食事をしながら携帯メールを打つ」
「子どもの相手をしながら仕事の資料を読む」
「ゲームをしながら会話をする」
どれも、日常のありふれた風景です。
しかし、こういう時間の使い方は、
「時間を上手に使っている」のではなく、
「忙しさを倍増させている」ようにも思えるのです。(略)
いつもセカセカしたした、忙しい気分は、もしかしたら、
こんな暮らし方に由来しているのかもしれません。
何かをしながら何かをすることによる、不完全燃焼感。
右目と左目が別の方向を見ているような、落ち着きのなさ。
たまには、食事のときは食事だけ、
子どもの相手をするときは、子どもの相手だけ、
会話をするときは会話だけに集中してみませんか。
「何かをしながら」でなく、自分や相手に全神経を注ぐことは、
自分や相手を尊重していることの表明です。
そんなに長時間でなくてもいいのです。
自分だけ、相手だけに気持ちを向けることで、
自分の身体や心のこと、相手の気持ちの細やかな変化、
今まで気にもとめていなかったことにが、
もっとはっきり見えてくるかもしれません。
もっと大切なことは、あなたのその変化が、
自分自身や相手に伝わることなのかもしれません。