ことば探し
★私は、他者のことばにキチンと耳を傾けられる人間です★

■本の検索■

出典名: 殴られる妻たち
おすすめ度: ★★★★☆ ※おすすめ度について
本のカテゴリ: 男女・恋愛
副題: 証言・ドメスティック・バイオレンス 
著者: 安宅 左知子  
訳者:  
出版社: 洋泉社 (2000/06)  
 
本の内容: 読むと暗澹たる気持ちになる本です。
覚悟して読んでみてくださいね。

女性の生き方などをテーマに取材活動をしている著者が、
3つの実例、「殴り殺された妻」「酒に溺れた父」「シェルター
に駆け込んだフィリピーナ」から、ドメスティックバイオレンス
(以下DV)の実態に迫る本。
裁判、本人、回りに人たちへの取材を通し、DVがいかに理解
されづらいか、恐ろしいものであるか、人を壊していくか、
また、殴る夫の関係を精算した後で、妻たちが出合う現実とは
どんなものかなど、赤裸々に書かれています。

平成11年秋に、総理府で20歳以上の男女4500人を対象に
「男女における暴力に関する調査」を実施した結果、その中の
既婚女性(離婚経験者含む)の4.5%が「生命の危険を感じる
くらいの暴行を受けたことがある」と回答したそうです。
単純に言えば、既婚女性(離婚経験者含む)の、なんと20人に
一人が深刻なDVにあっていることがわかったということです。


著者は、この現実を取材して、こう述べています。
「暴力を振るわれる側の痛みは、常に暴力を振るう側の予想を
 はるかに越え、深くて重い。そして、暴力を振るう側の無自覚
 で、鈍感で、身勝手なことか。
 愛する者を拳を振り上げ、屈服させることでしか「僕を愛して」
 と言えない男たちの、なんと哀しいことだろう。どこで彼らは
 その哀しく非道な愛の方法を学んでしまったのか。
 一人の人間を殴り殺すことが可能な筋力を備えた、成熟した
 大人の体に、抑制の効かない、あまりにも未熟な精神を抱え
 込んだ男たち。そして、そういう男と縁あって結ばれてしま
 った女たちの、なんと哀しく不幸なことだろう」


やりきれなく、腹立たしいほどの思いにかられますが、現在は、
DVに関する情報もオープンになり、実態もわかってきてDVに
対する法律も徐々にではありますが、整備されつつあります。
同じ女性として、なんとかしたいと心から思いました。        

■ほっこりしたい方、
ネコ好きさんにおすすめの本。

じいちゃんとタマの関係が
なんともよく特に1.2は
おすすめですよ~!!

「ことば探し」トップページへ ▲このページのトップへ